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バリアフリー・ライフを応援する生活情報誌「WE’LL(ウィル)」創刊。その後、高齢者社会にスポットを当てた「オヤノコト」をキーワードとしたフリーペーパー、メディアサイトの運営を行っている。
「人生100年時代」というキーワードは長寿国でもある日本で、昨年は大いに話題にもなり、それこそ「これから、どうする?」と考えさせられた。もちろん、ポジティブな意味もあれば、ネガティブな意味もあろう。年金も先細り、介護保険も改悪が続く中、国の社会保障制度もどうなるか分からない。
そんな中で、高齢者の独居が増える中での孤独死などの問題や、認知症の増加についても抜本的解決策があるわけでもない。
そして、今年は新型コロナウイルス感染症の話題で世界中がパニックしているような状態だ。まさに、「人生100年」どころか、これから先の時代をどう生き抜いていくのかを考えなければならない時代に入ったのではないだろうか。
つまり、「老後をどこで、誰と、どう暮らすのか?」を早い段階から考えておくべきなのだ。
私は仕事柄、老人ホームの取材に立ち合う機会などが多いが、毎々気になるのは、その老人ホームの施設長や入居募集担当者が「われわれが高齢になってもウチのホームには入居できませんけどね」というセリフが多いことだ。
意外に思うかもしれないが、判で押したように多くの老人ホームでその言葉を聞く。
もちろん、その理由は入居一時金や毎月の利用料を払うだけの経済的な余力がないということをいっているのだ。
だが、そのことからも読み取れるのは、これからの時代、老人ホームのあり方、高齢期の住まい方も変わってくるということだろう。昭和から平成の時代にあった老人ホームという住まい方のカテゴリーが無くなるかもしれない。
いうまでもないが、これからの日本は経済的にも難しい時代に入ることは間違いないだろうから、国を当てにしていては生きていけないだろう。
2005年に国が掲げた「地域包括ケアシステム」とは在宅で老後を地域の支えなどを活用しながら生きていくことが基本原則であるから自助、互助がさらに求められる時代に入ったのだ。
人生100年時代、これまでのような時代ではなくなることを前提に、自分の生き方、暮らし方を真剣に考えるべきだろう。
=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。
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