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呼び寄せで、二度の片付けに直面 どうする? 親の家の片付け(第1話)

画像はイメージです

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記事の発言・監修・ライター
「オヤノコト」編集部
坂口鈴香

20年ほど前に親を呼び寄せ、母を看取った経験から、人生の終末期や家族の思いなどについて考えるように。施設やそこで暮らす親世代、認知症、高齢の親と子どもの関係、終末期に関するブックレビューなどを執筆

「姉に先立たれた母親。姉の遺品整理は母の心の整理でもあった」では、佐野昇二さん(仮名・56)が亡くなった姉の遺品の整理に苦労していました。佐野さんの場合は姉でしたが、同じように親の家や遺品の片付けというミッションに苦闘している子世代は少なくありません。多くの子世代は実家で親と同居してこなかったため、親が亡くなると実家は空き家になり、荷物を片付けて実家を処分するのが大仕事としてのしかかってくることになるのです。

呼び寄せで、実家を片付けることに

宮坂みどりさん(仮名・60)は、親の家の片付けに二度直面しました。1回目は親を北陸地方から呼び寄せたとき、2回目は呼び寄せた両親がなくなったとき。2回目はまだ進行形です。

こちらに親を呼び寄せたとき、実家はいつでも帰れるようにとそのままにしてきたので、すべての荷物を片付ける必要もなく気分的には楽でした。それでも田舎の大きな家で納戸や蔵に大量のモノがあったため、この機会にある程度は片付けておいた方がいいだろうと、数十年前に亡くなった私の祖父母の荷物や、田舎の付き合いならではの大量の贈答品、私が学生時代に使っていたものなどを片付けることにしました」

まだ若かった宮坂さんは、親の気持ちを考える余裕も、感傷に浸るヒマもなく、躊躇なく捨てていったと振り返ります。

そして呼び寄せてから10年ほど後に母親が施設に入ると、もう実家を維持する意味がなくなったと考えたのか、父親は実家を売ることにしました。親戚の手を借りて、何とか買い手が見つかると、家や蔵に入っている荷物はほとんど廃棄することになったのです。

「このとき私は母の介護や仕事で忙しく、すべて父に任せてしまいました。まだ元気だったとはいえ、70代の父が一人でよくやってくれたと思います。私にとっては、本当は残しておきたかった思い出のあるものもあったのですが、すべて捨てられてしまいました。考えても戻ってくるわけではないので、もう考えないようにしています」

自分でもそんな感傷を抱くのだから、長く住み慣れた自宅を離れざるを得なかった母親にはもっとつらかったに違いありません。そんな母親の気持ちが「今になってようやくわかる気がします」と切なそうに顔をゆがめました。

再び空き家になった親の家

施設に入っていた母親が亡くなり、それから10年ほど一人でがんばっていた父親も先ごろ亡くなって、両親が住んでいた家がまた空き家になってしまいました。両親を呼び寄せて約20年。親の家もモノが相応に増えていたのです。

「二世帯住宅にしていたので、親の家の一部や庭がうちの家とつながっています。だから、親の家だけ解体して更地にするのもそう簡単ではありません。20年前、家を建てるときは両親が死んだあとのことまでは考えられませんでしたが、20年なんてあっという間ですね。親の家を独立させておけば、もうちょっとどうにかできただろうと今になって後悔しています」

(第2話につづきます) ※次回の更新は、11月6日の予定です。

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