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お盆に帰省したら 親のためにできること。しておきたいこと。

記事の発言・監修・ライター
介護・暮らしジャーナリスト 太田 差惠子 さん

京都市生まれ。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点から新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。1996年、「離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ」を立ち上げ、2005年法人化した。現理事長。<br /> 近著に「70歳すぎた親をささえる72の方法」(かんき出版)。

いよいよお盆の時期ですね。お盆休みに離れて暮らしている親のもとにお帰りになる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、久しぶりに会ったこの機会だからこそ、チェックしておきたい親の状態について、介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんに教えていただきました。

親を「観察する目」を持とう

お盆にしか親のもとに帰れず「気になっていることは山ほどあるけれど、どこから手をつけたらいいの?」という子世代も多いと思います。

まずは親と会話をしましょう。その上で日常生活で困っていること、命にかかわる異変や認知症の兆候がないかを観察することを優先しましょう。

めったに会わない親の様子は、意識して観察しないとわからないものです。
このとき、親を“監視”することにならないよう、親を気遣いながらさりげない観察を。
そして親の性格に合わせて、どこまで手を出すのかは子世代自身が判断してほしいと思います。
親のことに「こうしたらベスト」というマニュアルはありません。

いざという時に頼りになるご近所や親せきには手土産を持って挨拶をしておきましょう。
きょうだいが集まる機会があれば、親のこれからのことを話しておくことです。
そして一人でも「私は関係ない」ということがないよう、介護はみんなでやるものという意識を作っておきましょう。きょうだいで役割分担を決めるのもいいですね。
また各市区町村には、住み慣れた地域で安心して暮らしていけるようにと設けられている「地域包括支援センター」があります。介護のことだけでなく親世代の生活全般についての相談窓口なので、担当者に親の情報や気になっていることなどを伝えておきましょう。今後の顔つなぎにもなります。
同センターには、介護保険制度や、自治体が独自に行うサービスをまとめたパンフレットなどが置いてありますので、もらっておくと便利です。  

観察のためのチェックシート

身体のこと
・食事を残していないか
・冷蔵庫に同じものが大量に入ってないか
・病院を受診しているか、飲んでいる薬はあるか

家のこと
・電球は切れていないか
・エアコンのフィルターにホコリがたまっていないか
・換気扇、魚焼グリルは汚れていないか
・一人暮らしの場合、大きすぎる家電(炊飯器、湯沸かしポット、オーブンレンジなど)を使っていないか
・熱中症にならないために家に風は通るか、クーラーはついているか

一日の過ごし方
・起きる時間、寝る時間
・習い事や通院の曜日と時間

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