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「自分らしく、生きがいのある暮らし方」をコンセプトに全国7カ所で自立型の介護付有料老人ホーム「ゆうゆうの里」を展開する日本老人福祉財団。そのひとつ「ゆうゆうの里〈湯河原〉」は、「東京駅」から踊り子号で80分、「湯河原駅」から車で10分ほど。温暖な気候と海、山の自然に恵まれた相模湾を望む高台にあります。 編集部はそこで暮らす親世代を取材してきました。
湯河原駅から車で山道を抜けて「ゆうゆうの里〈湯河原〉」に到着すると、青い相模湾が眼下に広がりました。伊豆半島の山々の稜線が陰影をつくり、水平線の向こうには伊豆諸島が浮かんでいます。その美しさは思わず歓声を上げてしまうほど。
取材をはじめてみると、やはり、この環境に魅せられて入居を決めたと言う声が多く、最初にインタビューした宮川功さん(74)もそのお一人。リタイア後は小田原に住み替え、奥様の成子さん(73)と畑仕事やボランティア活動に励んでいました。そんなある日、功さんの血圧が急に高くなり、二人での生活に不安を感じたのがきっかけで入居。今は体調も落ち着いて、ご本人だけでなく、医療や介護関係者の娘さんたちも診療所の併設に大きな安心を感じているそうです。入居後は地元の老人会に参加し「交友関係が広がり、地域との一体感を味わっています。これからは地域の人とホームとの懸け橋になりたいですね」(功さん)。成子さんも水泳をはじめ、マスターズを目標とするまでに。ホームに住まうことでたくさんの友人が出来て、生きがいをもてることがメリットなのだとあらためて感じました。「体が思うように動かなくなっても、友だちがいればホーム内でも楽しく過ごせそう」と成子さん。
「人から人へとつながって、楽しみが広がりました」と笑うのは、藤村徹さん(79)。入居後に、囲碁、写真、カラオケ、卓球、ボウリングと、たくさんの楽しみ方を見つけています。奥様の明子さん(71)がリウマチを患い、痛みで家事がつらくなったことから入居しました。明子さんの趣味は、絵画。「色鉛筆画をやっていたのですが、鉛筆が握りにくくなったので水彩画をはじめました。風景画を描いたことはありませんでしたが、ここは景色がきれいなので外に出て描くようになりました。スケッチウォーキングの会に入って、散策とスケッチを楽しんでいます」。
富澤茂さん(79)は奥様を看取った後、10年以上一人暮らしを続けていました。たまたま見たゆうゆうの里の広告がきっかけで見学。「従来の老人ホームのイメージとはまったく違って、入居者が元気で自由に暮らしている姿を見て、すぐに入居を決めました。入居後は体を鍛えるために、毎日出かけています。
朝出かけて、夕方帰る。子どもと同じですね」と笑います。新たにはじめた陸上競技に熱中して、最近もマスターズ陸上の神奈川県大会で400メートルを1分28秒38で走り、見事銀メダルを獲得されたそうです。
3人の息子さんたちは、「一緒に住もう」と言ってくれましたが、入居は自分で決めたと言います。「今は息子家族とよく行き来して、良好な関係です。『自分の家を売ってまでなぜホームに入るんだ』と、子どもにホーム入居を反対されている友人の相談を受けたこともあります。妻の看護をして、その大変さはわかっていますし、子どもが最期まで親の面倒を見るのも大変なことだと思います。大切なのは、本人の意志だと思います」。体験に基づく話に、編集部も大いに納得しました。
馬場恭子さん(84)はご主人を早く亡くし、二人のお子さんを育てるために、看護師として働き続けました。「命をかけるほど仕事をしましたが、その分、子どもにしわ寄せが行ったと思います。せめて老後は子どもに迷惑をかけたくないと思い、入居を決めました」。ところが、息子さんは入居には反対だったそうです。「ホームに親を入れることにマイナスイメージがあったのでしょうが、反対されても、私はここで老後の人生を遂げたいと思ったんです」。
入居後も看護師を続け、73歳で退職。「仕事をしていない人生なんて考えられなかった」という馬場さんが、自分の時間をどう過ごそうかと考えていたときに目にしたのが、スイミングスクールの広告でした。ビート板からはじめて、今では2キロ泳ぐと聞いて驚きました。水泳以外にもコーラスや高齢者の食事づくりのボランティアをして、三食すべて自炊。息子さん家族とは毎年海外旅行に出かけるという、バイタリティーあふれる生活を送っています。「親も子も、自立した生き方をするのがお互いのため。せっかく生を受けたからには、人生をまっとうしなくちゃ」。
親の暮らし方を考えるためには、親も子どもも人生に真剣に向き合わなければならないと、教えられた気がしました。
お話をしてくださった皆さんが、毅然と人生を楽しんでいる姿が心に残りました。入居者一人ひとりの自立した生活の場――それが「ゆうゆうの里」のようです。施設長の竹井万里さんは、お父様を見送った娘さんの言葉が印象に残っていると言います。「ご自宅で暮らしていたときは、家にこもってばかりだったそうです。それが入居されて半年後に、他のご入居者をまとめて旅行の計画を生き生きと語っている姿を見て、お父様の違う面を見ることができたとおっしゃっていました。人間は一人では生きられません。ご入居者、職員、地域の方と一緒に暮らす“コミュニティ”の生活を最大限に楽しんでもらいたいと思っています」。
特に重視しているのは、ご入居者との信頼関係です。生活サービス課の柵木知典さんは「自立した生活をしていても、不安になることもあるし、相談したいこともあるでしょう。お一人おひとりと真摯に向き合い、日々の積み重ねで関係性をつくることを心がけています」と言います。
「ゆうゆうの里」では介護が必要になっても、ケアセンターに住み替えて介護サービスを受けることができますが、元気なときから築いた信頼関係があれば、安心して職員に介護を任せることができるでしょう。その土台となるのが、介護技術であるのは言うまでもありません。「職員はケアセンターで技術を身につけた上で、生活サービス課のお元気な入居者の担当として配置され、さらに勉強を続けていきます」(竹井さん)。
看取りにも力を入れています。「特別なことではなく、介護の延長として行っています。お元気なときから希望を聞いて沿うような支援をしています」。それには同財団が施設内で別運営をしている診療所、そして山口医師の存在も欠かせません。「ご入居者の顔をちゃんと見て、医師というより人として最期まで診てくださっています。
ご入居者からの信頼も厚く、入院していても最期は診療所に戻りたいと言う方も多いです」。“コミュニティ”で入居者を支える体制に、安心感を覚えました。
「施設は人」と言いますが、入居者を支えているのは職員だけではありません。「ここには90代でも自立している方がたくさんいらっしゃって、すごくいい表情をされているんです。私も将来絵が描けなくなっても、そんな風になりたいと思っています」。藤村明子さんの言葉のように、目標にできるような人の存在が良い刺激となって、さらに健康寿命を延ばしているのでしょう。
親の暮らしを考えたとき、「オヤノコト」世代が気になることをチェック。入居後の親の暮らしを支えてくれる職員の方々の印象が、ホーム入居の決定を大きく左右すると言っても過言ではありません。さらに毎日の楽しみである食事もはずせませんね。
健康を維持できるよう、栄養バランスの取れた献立づくりを心がけています。また、一日を通して食材が重ならないようにするほか、歯ごたえや色合い、形も変えて、食事を楽しんでいただけるようにしています。地元の食材、特に魚介類は好評で、人気メニューは骨まで食べられる鯵の南蛮漬けです。
「私にとってあなたはとても大切な人です」というケアスピリットを毎日唱和し、「自分の親だったらどうしてほしいか」を考えて、ご入居者と接するようにしています。また多様なイベントを用意するなど、ご入居者の皆様が長くお元気でいられるような工夫をしています。
協力体制で、入居者の方の健康管理をサポートしています
敷地内には、同財団が別に運営をする、湯河原〈ゆうゆうの里〉診療所(協力医療機関) があります。医師・看護師が常勤し、定期健康診査などご入居者の健康管理において協力関係にあります。
【診療科目】内科
【協力内容】年2回の健康診断、健康相談、緊急時の対応、他の医療機関への紹介
設置運営指導指針による表示事項
■所在地/神奈川県足柄下郡湯河原町吉浜1855■類型/介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)■居住の権利形態/利用権方式■利用料の支払い方式/全額前払い方式
■入居時の要件/入居時自立・要支援・要介護(伊豆高原・湯河原・大阪は入居時自立のみ)■介護保険/すべて都道府県指定介護保険特定施設(一般型特定施設)・介護予防特定施設■居室区分/全室個室■介護にかかわる職員体制/ 2:1以上■事業・運営主体/一般財団法人日本老人福祉財団
*「ゆうゆうの里」は、佐倉、湯河原、伊豆高原、浜松、京都、大阪、神戸と全国7カ所にあります。(入居時の要件は異なります)
「オヤノコト.マガジン」編集長・大沢尚宏のコメント
建物は少し古い印象があるかも知れないが、テラスからの風景はすばらしい。取材のとき、「少し寒いな」と感じていたら、職員がすぐにブランケットを持ってきてくれた。そんな配慮に「職員が見守っている」という姿勢を垣間見た。海が近く季節ごとに環境が変わるので何度か体験入居をするのが良いだろう。
親世代が主役の暮らし方を追求しています
介護付有料老人ホーム「ゆうゆうの里」を運営するのは、一般財団法人 日本老人福祉財団。昭和51年に、浜松〈ゆうゆうの里〉を開設して以来、7施設で、“自分らしく、生きがいのある暮らし方”を提案しています。
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