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第8回:相談者50代、対象者(母親)80代
画像はイメージです
20年ほど前に親を呼び寄せ、母を看取った経験から、人生の終末期や家族の思いなどについて考えるように。施設やそこで暮らす親世代、認知症、高齢の親と子どもの関係、終末期に関するブックレビューなどを執筆
岡村涼子さん(仮名・57)は、半年前に父親を亡くし一人暮らしになった認知症の母親(88)の言動に、精神的にも限界が来ているのを感じています。それでも、母親にはできるだけ自宅で暮らしつづけてほしいと思っています。介護職である岡村さんには、安全安心を追求した施設で長生きすることに意味があるのかと葛藤する気持ちがあったのです。
(第2話はこちら)
ただ、ひっかかっているのは母親の孤独感――
父親は寝たきり状態だったとはいえ、認知症の母親がいてくれたことで最期まで自宅で過ごすことができました。「お母さんはどこだ?」と、母親を探す父親を見て、改めて「お父さんはお母さんのことが好きだったんだ」とわかったと岡村さん。最期まで母親の近くにいることができたのは幸せだったと思っています。
そんな父親と60年近く一緒にいた母親は、父親を失ってまだ半年。認知症ということも相まって、簡単に受け入れられるわけがありません。父親の写真を見て「ごはんどうするの?」と話しかけたり、「お父さん!」と叫んだりしていると言います。そして夜には幻覚を見ておびえる……そんな母親の姿を目にするにつけ、施設にいれば誰とも話さずに一日を過ごすことも、孤独を感じることもなく暮らせるのかもしれないと岡村さんの心は揺らぎます。
その代わりとなるのかどうか、「オヤノコト」相談室で紹介した会話AIロボット「Romi」が母親の孤独を埋めてくれるのではないかと期待しています。
「ロボットなら、何度同じことを聞かれても、私のようにイライラすることもなく、快く受け答えしてくれるでしょう。できれば人型ロボットで柔らかい感触があればよいとは思いますが、今はこの会話AIロボット「Romi」でもうしばらく自宅で過ごせるようにしてみるつもりです」
歩けるうちは自宅で生活させてあげたい。そして歩けなくなったら、いよいよ施設入所を考えるときなのだろうと今は考えています。施設の情報も少しずつ集めていると言う岡村さん。「どちらを選んでも正解はない」とも思うのです。
この取材も、介護職の自分が勤務する施設について懐疑的なことを言ってはいけないのではないか――と逡巡しつつも取材を受けてくださり、葛藤を正直に打ち明けてくださいました。長生きとは何か、老いていく人間の幸せとは何か。超高齢社会の矛盾についても考えさせられ、岡村さんと哲学的な対話をしているようで何度も考えこんでしまいました。
ここで筆をおこうとしていたのですが、岡村さんからメールが来ました。勤務する施設の84歳の入居者からこんな言葉を聞いたというのです。
「ここに来る前の施設にいた時は、生きてても死んでもどうでもいいという気持ちだったけど、ここに来て、みんながいい人で安心して暮らせる。ここに来れてよかった。長生きしたいと思うようになった」と。
この言葉に岡村さんはショックを受けたと言います。
「安心安全ばかりを最優先している施設、と批判的にしか見ていませんでしたが、入居者にとって安心安全はイコール幸せを感じられることなんだなと発見した出来事でした。なので、母親にとって何が一番かはまだまだ答えは出ていませんが、考えながら進んで行こうと思います」
そうメールは締めくくられていました。
施設のとらえ方は、人それぞれ。それはまさに、岡村さんが言うように「正解はない」ということなのでしょう。
みんなで考える「そろそろ親のこと、自分のこと・・・」
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例えば、「離れて暮らしている高齢の親のことが心配」「親の住まいはどうする?」という問題を解決しようとすると、「自分の親に適したサービスは?」「お金の準備は?」「空き家になった実家はどうする?」と、次々に連動した新しいお悩みが出てくるもの。
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