ご相談はお気軽に
「とりあえず相談」でも大丈夫です
親の介護や、家族の老後、補聴器や見守り商品など
「オヤノコト」について総合的にお手伝いしています
お急ぎの方はお電話で
03-6265-0446 平日10時~18時 相談してみる
親のこと・老後のご相談はお気軽に
20年ほど前に親を呼び寄せ、母を看取った経験から、人生の終末期や家族の思いなどについて考えるように。施設やそこで暮らす親世代、認知症、高齢の親と子どもの関係、終末期に関するブックレビューなどを執筆
オヤノコト」®相談室には、親の終の棲家選びの相談が多く寄せられます。その一人、長岡さんは、急性期病院⇒地域包括ケア病棟での経験もふまえて、父親が求めている暮らしに近づけられるよう、リハビリを重視した施設を探すことにしました。「オヤノコト」相談員も驚くほど鋭い視点と基準でお父さまが入居する有料老人ホームをチェックしていました。有料老人ホームへの入居を決断したのはなぜなのか。そして長岡さんのホーム選びのチェックポイントとは? お話を伺いました。
93歳の父が転倒して骨折、急性期病院から地域包括ケア病棟に転院して半月。リハビリがほとんど行われていないこと、身体ケアもおざなりなことなどに不安を抱いた長岡さんは、父親に有料老人ホームに入ってもらおうと決意しました。
長岡さんが「オヤノコト」®相談室に来られたのは、父親が急性期病院に入院していたとき。有料老人ホームを視野に入れて、情報収集をしておこうと思ったそうです。ホーム選びに本腰を入れたのは、地域包括ケア病棟に転院後まもなくのことです。長岡さんが年内に隣県に引っ越しをすることが決まっていたので、ホームもその近くを考えていました。
「都内を除外していたわけではありませんが、前払い金500万円、月額20万円程度という予算を考えると自ずと隣県になりました」
ちなみに長岡さん、父親の資産や年金額を把握していたわけではありません。年金の金額はおおよそわかっていたので、前払い金はご自分が払うつもりで試算したそうです。
長岡さんが予算以外でホームの条件として挙げたのは、
① 父親が自由に過ごせること
② 理学療法士など専門職によるリハビリが提供されること
③ 24時間看護師が常駐していること、の3点でした。
「私が持っている老人ホームのイメージは、入居者が皆で歌やレクリエーションを行うことでした。それらを父は絶対にイヤがると思ったので、自由に過ごせるホームを希望しました」
「オヤノコト」®相談室からいくつか提案したホームを見学する過程で、③の看護師常駐の条件を外せばもう少し予算を抑えられるのではないかと考え、看護師が常駐していないRホームも候補に入れました。そして、最終的にRホームと、看護師常駐のOホームとに絞り、それぞれ同じ市内にある系列の施設数か所を見学し比較していったのです。
まず長岡さんが気になったのは、Rホームの臭いでした。
「トイレの臭いは、掃除が行き届いていない証拠だと思いました」
Rホームを案内してくれた本社の営業担当社員の印象も良いものではありませんでした。
「この社員の知識が少なく、細かいことを質問しても答えられません。施設長の顔も見えませんでした。本社の社員に現場職員がお茶を出すような場面も垣間見え、本社と現場の上下関係が伝わってきたのも気になりました。Rホームの別施設では副施設長が対応してくれたのですが、周りのベテランスタッフから軽視されている様子が明らかにわかりました」
それに対して、入居を決めたOホームは、施設長の言葉から信念や熱意が伝わってきました。介護度の違いでフロアを分けないなど、その善し悪しは判断できなくても、施設長の確固たる信念が好印象となったと言います。
「リハビリも理学療法士が毎週30分やってくれるというのに加えて、企画自体に手間がかかりそうなレクリエーションや行事を実施していて、これなら父も参加できそうだと思えました」
料金体系も決め手のひとつになりました。
「Oホームは車いすレンタルや病院受診の付き添いが月額料金に含まれていました。Rホームはそれらが別料金なので、見かけの月額料金が変わらなくてもトータルになるとかなり違って来るはずです。Oホームは介護事業の歴史が長く、デイサービスやレンタル事業にも力を入れています。Oホームの企業体力が、この差につながっているのだと思いました」
「オヤノコト®」編集部がOホームの重要事項説明書(重説)を確認してみたところ、病院受診の際の対応について、「協力医療機関への入退院、通院にかかる費用はサービスに含まれます」と記載されていました。35ページもある重要事項説明書の中ほど、しかも注意書きの部分です。細部まで丁寧に読まないと見落としそうな箇所ですが、文字通り「重要事項」なのですから、できれば複数人で確認したいところです。もし、見学に行って、重要事項説明書を求めても渡してくれなかったり、閲覧だけで回収してしまうところは要注意です(最近ではWEBでも掲載されています)。
なお「オヤノコト®」編集部がOホームに確認したところ、こんな答えが返ってきました。
「介護職員又は看護職員が同行し付き添いをすること及び送迎費用等は無料で実施しています。もし、受診を行う際に、他入居者の緊急対応で送迎車輛が使用できないような状況の際には介護タクシーなどを利用することもあり、その際は介護タクシー代金をご負担いただく内容となります。その他、お客様やご家族からの要望で、受診先の希望がある場合や個別対応を行う際には1時間あたり1,650円の費用をご負担いただくこととしております」(各ホームでサービス内容・金額は異なります)
これらの内容は、しっかり確認しておくことが必要ですね。長岡さんのホーム選びのポイント、読者の皆さんの参考になるのではないでしょうか。
地域包括ケア病棟に入院している父親は、ホームへの入居を理解はしているものの、心身の状態が目に見えて衰えていると長岡さんは感じています。入居まであと半月ほど。早く転居しないと、さらに状態が悪化するのではないかと懸念しています。
父親は入居予定のホームに体験入居したことはもちろん、見学したこともありません。果たしてOホームになじめるのか不安がないわけではないと言います。長岡さんは父親がホームになじめなかったときのことも頭の片隅に置きつつ、自分の引っ越しと父親のホーム入居準備で「今が山場」と忙しく過ごしています。
さて、父親はホームでどんな暮らしを送ることになるのでしょうか。入居後の長岡さん父子については、またレポートします。
みんなで考える「そろそろ親のこと、自分のこと・・・」
「オヤノコト」相談サービス(無料)
例えば、「離れて暮らしている高齢の親のことが心配」「親の住まいはどうする?」という問題を解決しようとすると、「自分の親に適したサービスは?」「お金の準備は?」「空き家になった実家はどうする?」と、次々に連動した新しいお悩みが出てくるもの。
「オヤノコト」相談サービスでは、各専門の相談員と連携しながら、『全部まとめて』相談をお受けします。出版事業で培ってきた知見とネットワークを生かし、経験豊富な相談員を揃えて皆様のお悩みに向き合います。
漠然とした不安やお困りごとからでも、ご遠慮なくご相談ください。
・介護、相続に関する相談
・離れて暮らす親の見守りの方法
・老後の住まい(ホームの相談、紹介)
・老後の資金計画(シミュレーション)
・お墓の建立、引越、墓じまいの方法
※上記以外も何でも相談できます。
調査データ・写真・イラストなどすべてのコンテンツの無断複 写・転載・公衆送信などを禁じます。転載・引用に関する規約はこちら