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少子高齢化、人口減少、そんなキーワードが日々メディアに踊っています。
介護離職や介護と仕事の両立(ワークライフバランス)というワードも頻繁に耳にするようになりました。「その時」にならないと、自分ごととしてなかなか意識しないですよね。
この連載では、親が高齢になってきたとき、また自分の老後のために、今から知っておきたいこと、すぐにやったほうがいいことなどについてお話していきます。
2025年(来年!)には、約800万人と言われる団塊の世代が全員75歳を迎えて、4人に1人が後期高齢者になるわけで、国としても相当危機感をもっています。
日中仕事をしているのでなかなか厳しいと思いますが、例えば、昼間の時間帯に外出することがあったら、ご自宅から駅まで歩いているとき、バスや電車に乗っているとき、まわりを見てみてください。
高齢の親世代何人に会いましたか? 気にしてみてみると意外と多いですが、これが日本の現実です。
ところで、75歳を過ぎると要介護認定者が一気に増えることご存じですか?厚生労働省の調査によると、70歳~74歳までは要介護認定率は6.3%程度ですが、75歳~79歳では14%と、一気に高まります。ちなみに85歳~89歳で52.3%と、2人に1人が要介護認定を受けているのです。
つまり、2025年には要介護認定を受けた高齢者が急増し、国の財政を圧迫する可能性があるということです。
親が元気なうちは、「まだウチは大丈夫だろう」と考えがちですが、介護は突然やってきます。昨日まで元気だった親が翌日倒れる。
認知症の罹患者は今や600~700万人と推計されますが、帰省して自宅のチャイムを鳴らしたら出てきた父親に「どちらさまですか?」と言われたというショッキングな経験をした人もいます。
電話では変わりのない会話をしていた母親に、久しぶりに会ったら会話が噛み合わなかったり身なりが乱れていたということもあって、電話だけではわからない、やはり会わないととみなさんおっしゃいます。このようなことは当社のお客様でもこれまでに何人もいらっしゃいます。
まさに、いつでも、だれにでも日常普通に起こりえるからこそ、「備え」は絶対に必要であり、親に何か起きてから、介護と仕事を両立させようと思っても、非常に厳しい現実が待っていると考えておきましょう。
ではどうしたらよいか?
何から始めたらよいのか?
ですね。
< オヤノコトネット調べ「親の介護に関する意識調査」/ 2016年>
まずは、親子のコミュニケーションが最も重要です。
年に1回、2回帰省しても、(気になることはあっても)たわいない話をして帰ってくる、または、慌ただしく、家の掃除や季節の衣類の入れ替え、電球の交換など家のことを整えただけと言う人が大半かもしれません。
でも、帰省する度に「親の生活ぶりの変化が気になる」という人は多いのです。
だからこそ、まずは親を安心させるために、電話やメールなどでこまめに連絡をとってください。そして、さりげなく親に「これからどう暮らしたいか」を少しずつ聞いてください。
(決して一度に聞き出そうとしたりしないでくださいね)
もし認知症になったり、介護が必要になったら、そんな悠長なことは言っていられなくなってしまうので、今の段階から、どこで、(誰と)、どう暮らしたい? は事前に聞いて共有しておきましょう。このときの情報量が、その後の親の幸せにつながります。
よく、親によかれと思ってすすめたら思い切り断られた、なにをすすめても拒否されるという話を聞きます。これは誰もが経験することで、スムーズに進む人は少ないようです。ただ、こういった些細なすれ違いが、たまっていくと、次第に本音で話しができなくなってしまいがちなので、気を付けてください。
例えば、親世代と別居している場合は、
・高齢の親世代だけなので、万が一に備えて見守りサービスを取り入れる
・栄養が心配な場合は、宅配のお弁当を取り寄せる
・きょうだいがいる場合は、役割を決めて、親をサポートする体制を整える
・呼び寄せて同居するか、一軒家から駅近マンションや自立型の高齢者住宅に住み替えるか、心配ごとが増えてきたのでサポートしてくれる介護型の住宅を探すか・・・。など。
そして、次に大切なのはお金のことです。
親のサポート費用は、親のお金で賄うべきですが、親がどの程度のお金を確保しているのかも共有しておくことが大切です。
ただ、そう簡単には切り出しにくい難しい話です。
親の望む暮らしを実現するために、私たち子ども世代は情報を集めて準備を整えていく必要があります。だからこそ、親の希望、現在の状況を教えてほしいと伝えてみてはいかがでしょうか?
「親のこと」も自分の老後のことも、どこから手をつけたらいいか、タイミングもそれぞれ異なります。そういう場合は、まずは「オヤノコト」相談室にお気軽にお問い合わせください。いっしょに、整理整頓して、今やるべきことからお手伝いします。
まずは、相談の最初の一歩を踏み出すことが将来のリスクを減らす一歩になるのですから・・・。
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みんなで考える「そろそろ親のこと、自分のこと・・・」
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例えば、「離れて暮らしている高齢の親のことが心配」「親の住まいはどうする?」という問題を解決しようとすると、「自分の親に適したサービスは?」「お金の準備は?」「空き家になった実家はどうする?」と、次々に連動した新しいお悩みが出てくるもの。
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