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高齢の親の“万が一”に慌てないために…やはり「見守りサービス」利用すべき?~その疑問に「オヤノコト」編集部が答えます!

特に高齢の親がひとり暮らし…となると「万が一」の時が心配になります

記事の発言・監修・ライター
「オヤノコト」編集部 ライター
大野ルミコ(Rumiko Ono)

雑誌、Web広告などを中心に幅広く活動中。現在、80代の母親と同居するリアル「オヤノコト」世代。聴こえの衰えや唐突に前後する会話に母親の“年齢”を実感しつつも「まだまだ元気そうだし…」と、趣味である野球観戦やライブ遠征に備え、食べるための「歯」・元気で過ごすための「足」の健康維持に励む日々。

目次

今は健康の不安もなく、元気に暮らしているけれど、70歳を超え、離れて暮らす親の「万が一」が不安になってきた――そんな人も少なくないと思います。

そんな時にちょっと気になるのが「見守りサービス」。毎日の暮らしの様子がわかるだけでなく、中には家族のコミュニケーションをサポートしたり、異常を検知したときに自分たちに代わって駆け付けてくれたりするものも。導入したほうがいいのかな、でも本当に自分たちに必要なのかな…と迷い、一歩踏み出せずにいる方もいらっしゃると思います。

そこで、今回、さまざまなオトナ親子の経験、声に触れ、アドバイスをお伝えしてきた「オヤノコト」編集部が考える「見守りサービス」導入の必要性、メリットを解説します!

そもそも…高齢の親を「見守る」ことが必要なの?

日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進み、今や、総人口の約3割が65歳以上という「超高齢社会」を迎えています※。同時に子どもの独立、配偶者の他界などの理由によりひとり暮らしを続ける高齢者や、高齢の夫婦のみの世帯も増えて続けています。また、都市部では隣人やご近所とのつながりの希薄化、地方では高齢化・過疎化の加速により、孤独死や認知症による徘徊、急病時の発見遅れなどの問題も指摘されています。

街や地域全体で高齢者を見守ることの重要性も叫ばれています

こうした問題は決して「他人事」ではなく、高齢の親が年齢を重ねる中で、いつ我が家に起こってもおかしくないこと。そうなった時に「もっと早く対策をしておけば…」と後悔しないためにも、「高齢の親の今後が心配…」とお考えなら、早めに「見守りサービス」の導入を検討・決断することをお勧めしています。
※内閣府「令和6年版高齢社会白書」より

「見守りサービス」を導入することのメリットとは?

「見守りサービス」とは、離れて暮らす、もしくは日中独居となる高齢の親が安全・安心な毎日を過ごせる、そして高齢の親の「万が一」が気になる「オヤノコト」世代の不安を払拭することを目的に、高齢の親の生活リズムや日々の様子を把握し、異常があった場合には家族や関係機関へ通知してくれるサービスのこと。
その導入メリットとしては次のような点が挙げられています。

1. 高齢の親の日常生活を知り、安心を得ることができる

「いつもどおり」の生活を送っていることがわかる安心感!

高齢の親が普段と変わらない「規則正しい生活」を送っているかを知ることができると同時に「いつもの時間になっても利用がない」などのちょっとした異変にも早く気づけるようになります。そのため万が一の時にも迅速に対応できるなど、安心感が高まります。

2. 緊急時の迅速な対応を可能にする

急なケガや体の不調に「早く気づける」のは大きなメリット!

高齢の親が転倒や急病などで動けなくなった、本人が自力で助けを呼べないなど、「万が一」の事態が起きた時、離れて暮らす「オヤノコト」世代が、直接・すぐに駆け付けることが難しいケースも少なくありません。センサーや通報機能がついた「見守りサービス」を利用することでそうした「もしも…」の時の早期発見・救援を可能にします。

3.親子の「ちょっとした会話」のきっかけになる

「何かあった?」と気軽に連絡しやすいきっかけを提供してくれます

見守りサービスを利用することで、離れて暮らす親の生活リズムやちょっとした異変を知る・気づくことができるようになります。そのため「いつもと違う?」と感じた時など、適切なタイミングで連絡を取り、体調や生活の変化など状況を確認するようになるなど、「親子のコミュニケーションの機会が増えた」と感じる人は少なくありません。

「見守りサービス」を導入する時に考えるべきこととは?

見守りサービスを導入しようと思っても、たくさんある製品・サービスの中から、自分たちのニーズに合った「最適なひとつ」を選ぶのは簡単なことではありません。どういう点に着目して製品・サービスを選べばいいのかわからないという方もいるでしょう。

そんな時は、次の3点について考えてみましょう。

1. 高齢の親の「どのような点」に心配・不安を感じていますか?

高齢の親に対する「心配ポイント」を見つめ直してみましょう

離れて暮らす高齢の親の暮らしについて「大丈夫かな」と「心配だな」と感じるポイントはさまざまにあると思います。ではその中でも「最も」心配や不安を感じていることは何かを考えてみましょう。高齢の親の万が一にどう気づくか、誰が駆け付けるのか、スマホが苦手な親とスムーズに会話できる方法がないか…など、今、抱えている悩みがハッキリすれば、おのずと「我が家に最適なサービス」も見えてくるはずです。

2. 見守られる側(=高齢の親)の意向も確認しましょう

実際に見守られる高齢の親の了承と理解を得ることも重要なポイント

どのタイプの見守り製品・サービスを利用することになったとしても、見守られる側である高齢の親宅に専用の機器を設置する、Wi-Fiを開設するといったお願いをすることになります。そのため「オヤノコト」世代だけで勝手に決めるのではなく、必ず高齢の親にもその必要性、機能などをしっかり説明し、必ず了承を得るようにしてください。

3. 製品やサービスを利用するための「予算」は?

見守りサービスを利用することで生活苦に…というのは本末転倒!

見守りサービスを利用するためには、一般的に専用機器の購入代金や月額利用料金、通信料などの費用が掛かります。また価格も10万円以上する機器もあれば、機器の購入と月額料金を合わせても、月千円程度で利用できるものまでさまざま。まずは機器の購入、そして月額の利用料にどのくらいの予算が捻出できるかを考え、そのうえでサービス内容を照らし合わせ、製品・サービスを選んでいくといいでしょう。

高齢の親が「見守りサービス」の利用を嫌がる……その理由とは?

家族の安心のためにと「見守りサービス」の利用を考え、ある程度導入するサービスも決めたのに、高齢の親に説明したら「そんなものいらない!」「必要ない!」と導入を拒否された――という声もよく寄せられます。

高齢の親が見守りサービスの利用を嫌がるのはなぜなのでしょうか。そこには次のような理由があると考えられます。

1.「監視される」と感じてしまうから

行動を逐一確認されている…と感じる人も少なくありません

見守りサービスは高齢の親の「毎日の暮らしの様子を確認する」ことを目的としているため、見守られる側からすると監視されていると感じてしまう可能性があります。特にカメラ付き、GPS付き機器の導入となると、余計にそういった思いを強くするようです。

2. まだまだ元気で「自分には必要ない!」と思っているから

特にまだまだ活動的な方にこの傾向が強いようです

今は70代、80代になっても元気で活動的な方が多く、「自分はまだまだ元気」「老け込むには早い」と思っている人も少なくありません。それなのに家族から見守りサービスの利用を提案されたら――「自分には必要ない」「そんなものに頼らなくても大丈夫」と拒否感を示すのも当然かもしれません。

3. 「子どもに迷惑がかかるのでは?」と考えてしまうから

不安は感じるものの、子どもたちへの「遠慮」から言い出せないケースも

見守りサービスの利用を提案された時、自分のことを子どもが「心配してくれている」ことにうれしさを感じつつも「迷惑になるのでは」「あまり心配をかけたくない」と考える人も少なくありません。その思いから「いらない」「必要ない」と拒否の姿勢を見せることもあるようです。

4. 金銭的な負担や、機器の操作への不安を感じてしまうから

機械操作が苦手だと「新しい機器」の導入に拒否感を示すことも

高齢の親の中には、スマートフォンや電化製品などの操作に苦手意識を感じている人も少なくないと思います。見守り製品やサービスを利用する際には、電源のON・OFF、モードの切り替えなど、高齢の親にある程度の操作をお願いする場合もあります。そうなると「難しそう」「使いこなせない」と、利用を敬遠してしまう可能性があります。

高齢の親に「見守りサービス」の必要性を伝えるために

ではこのように、見守りサービスの利用を高齢の親から拒否された時に、どう説明したら納得、受け入れてもらえるようになるのでしょうか。

1. 自分(「オヤノコト」世代)の安心のためであることを伝える

見守りサービスの利用は、「親の生活を監視する」ためでなく、見守る側である子ども(「オヤノコト」世代)の安心のためであることをしっかり伝えましょう。その際、例えば「万が一の時にすぐに助けてあげられるようにしたい」など、その見守りサービスを利用することで「できること」を具体的に示したうえで説明するといいでしょう。

自身(親)のためでなく子(「オヤノコト」世代)の安心のため…と伝えては

高齢の親から見れば「自分のため」に導入する…となると「負担になるのでは?」と感じてしまいますが、子どもである「オヤノコト」世代の心配や負担を軽くするため…といわれれば「導入したほうが安心してもらえるのかな」と考えてくれるようです。

2.「利用する」のではなく「まずは試してみる」スタンスで!

いきなり「見守りサービスを利用してみない?」と切り出すのではなく、「まずは〇ヶ月試してみない?」など、お試しを提案する…といった切り口で話すのも有効です。実際、見守り製品・サービスの中には、「最初の〇ヶ月は月額利用費無料」などのサービスを展開しているものもありますので、上手に活用して提案してみてください。

3. 信頼できる第三者から勧めてもらう

親から見れば「オヤノコト」世代はいくつになっても「自分の子ども」。提案やアドバイスをしてもあまり真剣に聞いてもらえない場合もあります。そのため、場合によっては信頼している医師や、包括地域センターの職員さん、民生委員など「第三者」から勧めてもらうと、案外素直に聞いてくれることもあるようです。

見守りサービスの選び方から高齢の親への伝え方まで…ご相談ください!

いかかでしょうか。

今回は見守りサービスを導入するメリットや導入の際に考えるべきこと、そして実際に利用することを高齢の親にどう伝えるのが良いのか、ご説明しました。とはいえ、やはり、本当に必要な機器をどう選ぶのか、そしてそれを高齢の親に抵抗なく受け入れてもらうには……など、迷ってしまう方もいらっしゃると思います。

「オヤノコト.ステーション」では、知識・経験豊富なスタッフから「我が家に最適な」見守り製品・サービス選びや、高齢の親への伝え方などのアドバイスが受けられるほか、代表的な機器を実際に見て、触って、体験することも可能です! まずはお問い合わせフォームからご予約のうえ、お気軽にご利用ください。

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