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親の手元に「国勢調査書」が届いたら・・・詐欺にあわせないためにも……私たちが正しくサポート!!

目次

2025年は5年に一度の「国勢調査」が実施される年。今回の国勢調査は9月初旬より調査書類の配布が始まり、10月1日~8日が回答期間となります(インターネット回答のみ9月20日より受付)。調査書類は9月初旬から順次調査員が全世帯を訪問して既に配布がスタートしています(一部地域は郵送での配布のみとなります)、封筒の中にはインターネット回答に必要なIDやパスワード、紙の調査票、返信用封筒などが入っています。最近では、回答方法もいくつか配慮がされているものもあります。

ただ、この「国勢調査」は、多くの個人情報を収集する内容となっているため、調査をかたる、もしくは調査員になりすまして、世帯収入や資産額など、本来なら聞かれることのないような個人情報を聞き出そうとする詐欺が横行する恐れもあります。高齢の親を詐欺などの被害に合わせないためにも、調査の概要や回答方法をしっかりと理解しておきたいものです。

「国勢調査」の回答方法は原則「インターネット」と「郵送」のみ。そのほかの接触には要注意!!

国勢調査は、原則、以下の2つの方法から選んで回答します。

1.インターネット
国勢調査オンラインへアクセスし、「回答する」をクリックすると、調査書類の中にあるインターネット回答用のID、パスワードを入力する画面が表示されます。その後は画面の指示に従って回答し、送信すればOKです。

インターネット回答なら、時間を選ばずいつでも回答できるので便利!

パソコンやスマートフォン、タブレットからいつでも回答でき、厳重にセキュリティ保護されているので、可能であればインターネット回答を選択すると便利で安心です。
高齢の親の中にはネット操作が苦手な方も多いので、ぜひ「オヤノコト」世代が協力してあげましょう。

2.郵送
配布された調査書類の中にある紙の調査票に記入し、同封の返信用封筒(郵送提出用封筒)に入れてポストに投函します。送付時は切手不要、郵送料はかかりません。

調査票は返信用封用に入れて、切手を貼らずにポスト投函すればOK!

なお、高齢になると視力が落ち、調査票の文字が小さくて見えないという方もいると思います。その場合はお住まいの市区町村へ連絡を。調査票の文字を大きくした「拡大文字調査票」が用意されており、地域を担当する国勢調査員が自宅に届けてくれます。親と離れて暮らしており、ご家族が代筆するのは難しい……という場合、一度相談してみてはいかがでしょうか。

期日内に回答がないと「国勢調査員」が訪問する場合も。

国勢調査の回答期間が過ぎた10月半ば以降になっても、回答がない・調査票の返送がない場合は、「国勢調査員」が各世帯を訪問して回答の確認や調査票の回収を行います。調査員が訪問した際に不在の場合、回答のお願いと再訪問の日時が書かれたメモを残していきます。指定された再訪問の日には既に予定が入っているなど、都合がつかない場合は、事前にメモに記載された連絡先まで、その旨を伝えておくようにしましょう。

国勢調査員の訪問時に気を付けたいのは、国勢調査員が行うのはあくまでも回答の依頼と調査票の回収のみであるということ。玄関先や家に入り込んで質問をしたり、その場で回答を聞きだしたりすることは絶対にありませんので注意してください。

離れて暮らすひとり暮らしの親宅(ご実家)や、高齢の親が日中独居となる自宅に知らない人が訪問してくるということに不安を感じる方も多いと思います。でも調査員が家に来て、回答依頼や調査票の回収を行うのは「期日を過ぎても回答がない」という世帯だけです。つまり、期限内に回答を済ませるようにすれば、そういった不安を回避できるということ。日中は高齢の親が一人で家にいる、離れて暮らすご両親が心配…という場合は特に早めの回答を心がけて。

◆◇◆調査員は必ず顔写真付きの「国勢調査員証」を携帯しています!

各市区町村長の推薦に基づいて総務大臣が任命し、正式な手続きを経て任命された国勢調査員は、活動の際、必ず顔写真付きの「国勢調査員証」という身分証を携帯するよう指導を受けています。もし「国勢調査員と称する訪問者が来たけれど……ちょっと不安」と感じるようなら、この「国勢調査員証」の提示を求めるようにしましょう。

「国勢調査」をかたる詐欺から、高齢の親を、家族を、守るために徹底したい3つのこと

5年に一度の実施で、国勢調査の概要や回答方法などわからない・覚えていないという方も多いと思います。また、国勢調査は個人情報について聞かれる項目も多い調査でもあるので、詐欺などの犯罪グループにとって国勢調査期間は「スムーズに個人情報を聞き出しやすいチャンス」であることは間違いないでしょう。だからこそ国勢調査について正しく知り、電話や訪問時に「おかしい!」と気づけるようにしておくことが大切です。

◆◇◆少しでもおかしいと感じた場合は「その場で回答しない」を徹底しましょう!

離れて暮らす、日中ひとりで家にいる高齢の親には
・国勢調査に関する電話がかかってきたら電話を切り、内容を家族に報告する
・預金額や取引銀行など、お金に関する質問には絶対に答えない
・国勢調査員が自宅に来た時は必ず「国勢調査員証」を提示してもらう。その場合も対面ではなく、インターホン越しでの対応にする

という3点を徹底するよう、今からしっかりと伝えておきましょう。

また、繰り返しになりますが、国勢調査は期間内に回答を済ませておけば、調査員の訪問、調査票の回収を避けることができます。また万が一、調査員を装った人物からの電話や訪問があった時にも「既に回答しました」と、相手にすることなく突っぱねることもできます。面倒だから…と後回しにせず、詐欺被害防止の観点からも、ぜひ高齢の親にも早めの回答を呼びかけるようにしてください。

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