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20年ほど前に親を呼び寄せ、母を看取った経験から、人生の終末期や家族の思いなどについて考えるように。施設やそこで暮らす親世代、認知症、高齢の親と子どもの関係、終末期に関するブックレビューなどを執筆 してきました。これまでに訪問した親世代の施設は100カ所以上、お話を聞いた方は数えきれません。今は「オヤノコト」が自分のコトになりつつあり、自分の変化も観察しているところ。
「まだ元気だけど、身体が弱ってきたのが心配」「在宅で介護をしているが、毎日の世話が難しくなってきた」など、私たち「オヤノコト」世代が親の“ 住まい”や“ 暮らし方”について考えるタイミングはさまざま。しかし、親を施設に入居させることに「後ろめたさ」を感じる人は少なくありません。
とはいえ、呼び寄せて同居するとなった場合、離れて暮らしていた親子が一緒に生活することで遠慮しがちになったり、生活リズムの違いからストレスを溜め込んでしまうこともあるので要注意。
そこで、最近増えているのが「近居」。少し離れたところにある高齢者向け住宅に住み替えてもらう方が、お互いに安心と快適、2つのメリットを得ることができるからです。高齢者向け住宅での生活の中で、新たな友人や趣味と出会い、新しい自分を発見した人、毎日「誰か」と会話をすることでさらに元気になった人、そうした親の“ 変化”を見て驚いたというケースは意外と多いもの。親がいつまでも生きがいをもって暮らすことを応援するのも、ひとつの選択ではないでしょうか。(オヤノコト.マカジン26号より転載)
● 入居を考えたきっかけは?
高齢者向け住宅への入居を考えた理由について、 「今はまだ元気だけれど、身体が弱ってきたのが心配」というのであれば、自立した生活を支援してくれる自立型の高齢者向け住宅を、「介護が必要になって…」というのであれば介護型、そして次に場所や予算など、細かな条件に合ったものを選択していきます。
●「いつまで」暮らしたいと考えていますか?
「一生涯を暮らしたい」
入居時は元気でも、将来介護が必要になった時にそのまま介護サービスが受けられる介護付有料老人ホームや、在宅介護事業所が併設されているサ高住などを中心に検討したほうが、いざというとき安心です。
「元気なうちだけ(一定期間だけ)」
ある程度の期間だけ利用したいという場合は、賃貸借契約で、入居時の負担が少ないサ高住などを選択するのもひとつの方法です。
どんなサービスが提供されているか、しっかり確認を!
自立した生活の支援に力を注いでいる介護付有料老人ホームや、オプションで充実の介護サービスの提供を始めたサ高住など、今、各施設が業態に関係なくさまざまなサービスを提供するようになりました。選ぶポイントを参考に、自分たちのニーズに合ったタイプを選びたいものです。
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