40歳を過ぎたらオヤノコト

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リアル「オヤノコト」世代に聞きました!今考えている「親のこと」

「母さん年取ってきたなぁ」「介護が始まったら仕事と両立できるかな」。「オヤノコト」読者は、それぞれ同じような悩みを抱えています。そこで、 今回は3人の「オヤノコト」読者会員に集まってもらい、本音を語っていただきました。

私の不安を解消し、両親の希望に沿うためにも、弟の考えを聞かないと。

課題はコミュニケーション不足!家族への働きかけは自分から

両親はまだ介護の必要なく元気に暮らしています。ただ私は、母のわがままに悩まされることがしばしばあります。例えば、母はまだ車の運転をしており、趣味のプールにも週に一回車で通っています。先日も、高速道路の合流地点で後続の車に気づかずクラクションを鳴らされるようなことがありドキッとしたので、心配した私が別の交通手段を提案しても聞く耳を持たずでした。地方にいる弟を頼ろうにも、昔から父との折り合いが悪く、山口家のL INEでさえ既読スルー(苦笑)。両親がケンカした時なども、結局私が電話やメールでそれぞれをなだめるしかありません。

山口安代さん
Profile●
読者会員歴1年/40代/会社員/独身/自分の兄妹…弟(遠距離)/父親(76歳)・母親(71歳)/別居(近距離)

そんな両親は、自宅で亡くなった私の祖母のように、最期まで自宅にいることを望んでいるようです。一度母に「老人ホームは抵抗あるの?」と何気なく口にしたら、「私が死ぬ時の話をするなんてひどい」と泣かれてしまい、以来その話題がタブーになっています。このまま時間が過ぎ、いよいよとなったら私が実家に戻って介護をするのか……。そう考えると暗い気持ちになります。

こうして話していて、山口家の課題はやはりコミュニケーション不足だと改めて気付かされました。両親にも弟にも、私がもっと率直に、でも思いやりを忘れずに話していくべきですね。

いざという時のサポート体制はバッチリ!あとはお金のことをもう少し

芳賀伸之さん
Profile●
読者会員歴3年/40代/自営業/家族は妻と小学生の子ども2人/自分の兄弟…弟(近距離)/父親(73歳)・母親(72歳)/別居(近距離)/義父(81歳)・義母(78歳)/別居(遠距離)…義父が要介護

もしものことを考えて自ら働き方改革を実行

義父は寝たきりですが、都営住宅に転居してからは生活にゆとりができ、義母も公的サービスを利用しつつ元気に世話をしています。一方、私と同じ区内に住む実の両親は、私の弟家族と二世帯住宅で暮らしています。ただ弟は忙しいサラリーマンですから、親の世話はもっぱらの役目。代わりに弟とは、写真や動画も使って親の様子を伝えるなど、密にコミュニケーションをとるようにしています。弟も家族の一員だと実感してもらいたいからです。

私は前職が医療関連だったこともあり、実はこの食べ物は血圧にいいなど医療や健康の最新情報でどちらの両親とも盛り上がります。僕らの親世代は知識欲が高いですからね。そんな両親たちにもしものことがあった時のことを考え、いざという時に2カ月は仕事をセーブできるよう、現在は個人事業主になりました。祖父母の面倒をきちんと見ていた両親のように、私もできる限りのことをしたいと思います。弟にもできることをやってもらうつもりです。
今後の課題は、いよいよとなった時に困らないようお金の対策を考えること。両親は心配かけまいと「蓄えはある」と言うのですが、備えるに越したことはありません。あとは、親にアドバイスする手前、自分自身が健康でいることですね。

離れて暮らす高齢の母と今のうちにたくさん思い出を作りたい。

長生きするほど孤独になる地方で一人暮らしの母が心配

母も義母も老老介護を続けていましたが、それぞれ夫を見送り一人暮らしになりました。持病を持つ義母はやむをえず施設に入居。一方、私の母は幸い健康で、一人で買い物に行き料理もしますが、やはり高齢ですので心配です。一番困るのは、耳が遠くなり大音量でテレビを観るようになったため、誰かが訪ねてきても気づかないこと。唯一の通信手段である電話に出ない時もあり、倒れているかもと不安な気持ちになる日が増えました(苦笑)。

松原美和さん
Profile●
読者会員歴1年/50代/会社員/家族は夫、子どもなし/一人っ子/母親(83歳)/別居(遠距離)/義母(87歳)/別居(遠距離)

両親が揃っていれば、万が一でも救急車くらいは呼べるので、二人が健在の頃は恵まれていたと実感。見守りカメラをつけようと調べましたが、まずインターネット工事が必要とわかり頓挫しています。
老人会の旅行も徐々に参加者が減り、中止も検討しているそうで、地方では長生きしている人ほど孤独になるという現実があります。母は「歩けなくなったら施設に入りたい」と言っているので、仲間と元気になれるリハビリ・プログラムが充実した施設があれば、検討したいです。義母と母には少しでも健康寿命を延ばしてもらい、一緒の思い出をたくさん作りたいと思っています。
 

これからしたい「オヤノコト」

介護はまだ先でもその準備がまるでできていないという山口さん。自営という自身の立場を生かして着々と未来への備えを進める芳賀さん。典型的な遠距離介護の難題と向き合う松原さん。そんな三人がこれから親と何をしたいか、今日の感想とあわせてうかがいました。
 

お土産作戦で心をつかみます。

●山口さん
両親は自分からは外に出たがらないタイプなので、私の方が実家を多く訪ねようと思います。その際、お酒が好きな父には珍しいお酒を、母にはちょっと高級なお菓子を持参して喜ばせたいです。2人が思わず「これはうまい!」とうなるような当たりを出すのを目標にします。
今日は自分以外の「オヤノコト」世代がどう親と向き合っているのかを聞けてとても参考になりました。悩んでいるのは自分だけじゃないと、同志を得たように心強かったです。見守りカメラにしても高齢者施設情報にしても、私には初耳のことばかり。オヤノコトネットに期待しています。
 

おいしい思い出で身も心も満腹に。

●芳賀さん
これから一番親にしてあげたいことは、おいしいものをたくさん食べさせに連れて行くこと。「◯◯寿司の握りはうまい」「◯◯のイタリアンは手が込んでるよ」などと話し、もし本人たちが「行きたい」と言ったら、先延ばしにせず日程もすぐ決めるようにします。夜は手が出ないけどランチなら行けるというお店ありますよね。そういうお出かけを重ね、身も心も満腹になってもらいたいです。
「オヤノコト」セミナーも勉強になりますが、今日は他の読者の方のご事情をうかがえてとても印象に残りました。自分の悩みや体験談も語れるこういう本音の企画は、ぜひ続けてほしいですね。
 

温泉旅行を励みにしてもらいます。

●松原さん
遠方のため、今は週末しか帰省できません。だからこそ、その貴重な時間は母の好きなコンサートや温泉に連れて行き、大切な思い出を増やしたいです。母も「また温泉に行きたい!それまで元気で頑張るね」と言ってくれています。
職場であまり話題にできない介護について、今日のように話せる機会はとても貴重です。時代の変化に伴い介護休暇の周知など勤務先の取組みにも期待していますし、「オヤノコトネット」ももっと活用したいと思います。健康寿命を延ばすグッズ情報なども待っています!

これからしたい「オヤノコト」

介護はまだ先でもその準備がまるでできていないという山口さん。自営という自身の立場を生かして着々と未来への備えを進める芳賀さん。典型的な遠距離介護の難題と向き合う松原さん。そんな三人がこれから親と何をしたいか、今日の感想とあわせてうかがいました。
 

お土産作戦で心をつかみます。

●山口さん
両親は自分からは外に出たがらないタイプなので、私の方が実家を多く訪ねようと思います。その際、お酒が好きな父には珍しいお酒を、母にはちょっと高級なお菓子を持参して喜ばせたいです。2人が思わず「これはうまい!」とうなるような当たりを出すのを目標にします。
今日は自分以外の「オヤノコト」世代がどう親と向き合っているのかを聞けてとても参考になりました。悩んでいるのは自分だけじゃないと、同志を得たように心強かったです。見守りカメラにしても高齢者施設情報にしても、私には初耳のことばかり。オヤノコトネットに期待しています。
 

おいしい思い出で身も心も満腹に。

●芳賀さん
これから一番親にしてあげたいことは、おいしいものをたくさん食べさせに連れて行くこと。「◯◯寿司の握りはうまい」「◯◯のイタリアンは手が込んでるよ」などと話し、もし本人たちが「行きたい」と言ったら、先延ばしにせず日程もすぐ決めるようにします。夜は手が出ないけどランチなら行けるというお店ありますよね。そういうお出かけを重ね、身も心も満腹になってもらいたいです。
「オヤノコト」セミナーも勉強になりますが、今日は他の読者の方のご事情をうかがえてとても印象に残りました。自分の悩みや体験談も語れるこういう本音の企画は、ぜひ続けてほしいですね。
 

温泉旅行を励みにしてもらいます。

●松原さん
遠方のため、今は週末しか帰省できません。だからこそ、その貴重な時間は母の好きなコンサートや温泉に連れて行き、大切な思い出を増やしたいです。母も「また温泉に行きたい!それまで元気で頑張るね」と言ってくれています。
職場であまり話題にできない介護について、今日のように話せる機会はとても貴重です。時代の変化に伴い介護休暇の周知など勤務先の取組みにも期待していますし、「オヤノコトネット」ももっと活用したいと思います。健康寿命を延ばすグッズ情報なども待っています!

左から山口さん、芳賀さん、松原さん


編集長よりひとこと

初対面にも関わらず、誌面に収まり切らないほどいろいろな本音が炸裂したひとときでしたね。親に関する悩みは、個人的でありながらも悩んでいるのは自分だけではないとわかるとホッとする、共感度の高い悩みです。編集部では、あなたも親も頑張りすぎない、不安にならない暮らし方のための信頼できる情報源を目指しています。そこで、1 月14 日の「銀座オヤノコト. 塾」で読者交流サロンの開催を決めました。ぜひみなさんで語り合いましょう!

オヤノコトネット