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サンライズホーム(埼玉県)サービス付き高齢者向け住宅

秩父の自然と家庭的雰囲気のなかで暮らす第二の我が家。訪問診療もお願いできる 地元の医院が運営する高齢期の住まい

池袋から特急で約80分。西武秩父駅から車で10分ほどの住宅街にサービス付き高齢者向け住宅「サンライズホーム」があります。車から降りると、山間の澄んだ空気に思わず深呼吸しました。親世代の暮らしをレポートします。

取材当日、サンライズホームの中に入ると、その名のとおり日当たりの良い機能訓練室で、入居者の方たちがおしゃべりをしながら楽しそうにリハビリ機器を使っていたのにびっくり。午後には、連れ立って散歩に出かけたり、レクリエーションに熱中したりする姿が見受けられました。編集部はこれまでも多くの施設を取材してきましたが、その光景は、自室で静かに過ごされることが多いサービス付き高齢者向け住宅のイメージを覆すものでした。

サンライズホームを運営する株式会社MKMの代表取締役で医師でもある三上隆二さん(写真)は、もともとこの秩父の出身。 生まれ故郷で「医療と介護で地域に貢献したい」という思いで、サンライズホームを開設。「家庭的な雰囲気の中、楽しく暮らせるような住まいにしたい」と考えていると「志」を語ってくれました。 現在、三上さんは都内の大学病院での勤務をしながら週2日、秩父市内で営む三上医院で診療、サンライズホームでの訪問医として入居者の診療にあたっています。三上さんは「その方をトータルで診るのが、町医者の役目です。一人ひとりの健康状態を維持するため、その方ができることを一緒に考えています」と、医師としての姿勢も示します。

入居者の性格や生活を間近で見てサポートしてくれる医師である三上さんの存在は頼もしく、親はもちろん家族にとっても大きな安心につながる施設と言えるのではないでしょうか。

「一人で暮らすことが難しくなっても、愛着のある住み慣れた土地で暮らし続けたい人はもちろん、自然も人情も豊かな秩父を気に入ってくれる人がいれば、ぜひ終の棲家の選択肢に入れていただけたら」と三上さん。

三上さんのお母様の恵子さん(中央)もサンライズホームにお住まい。「入居者の皆さんとは家族目線で接していたい」と奥様の園子さん(右)

多様なレクリエーションとリハビリ機器で健康寿命を延ばす

風船バレーの風船は、風船バレー協会から購入した本格的なもの。ボールが見えやすく、適度な重みもあるので、楽しみながらリハビリ効果も

さて、それではサンライズホームでの生活を、職員はどう支えているのでしょうか。 ホーム長の横田祐里さんは、「ご入居者お一人おひとりに合った生活が無理なく送れるよう支援しています」と言います。安否確認は朝食時に行っていますが、基本的には入居者の意思に任せて自由な生活を送ることができるのがサービス付き高齢者向け住宅ならでは。近くのコンビニや、少し足を延ばしてスーパーまで買い物に出かける方もいるのだとか。

介護士の村越由加さんは、「1日1日を楽しく過ごしてほしい」と考えています。それを裏付けるように、レクリエーションは日替わりで行っています。取材した日のレクリエーションは風船バレー。皆さん真剣にボールを打ち合い、熱戦が続いていました。ほかにも、各種カードゲームや毎月実施される映画鑑賞など、幅広いレクリエーションが充実しています。

機能訓練室のほかに、食堂にもリハビリマシンがあるので、気軽にリハビリに取り組めます

また、機能訓練室があるのも、サービス付き高齢者向け住宅では貴重です。リハビリ機器の種類も豊富で、飽きることなく楽しんでリハビリできそうです。
午前中は自由に使うことができますが、午後は職員が付き添って、安全にリハビリできるよう気配りと目配りをしているそうです。

「なるべくすべての方がマシンを使ってリハビリができるようお声をかけて、リハビリの背中を押しています」(横田ホーム長)。さまざまな仕掛けで、自室にこもり切りにならないようにしているのがサンライズホームの特徴のようです。(2023年より、「特定施設※」として運営)
※ケアプランに基づき、食事介助や入浴介助、排泄介助など生活全般の身体介護サービス、機能訓練などが行われる施設。要介護認定を受けていれば、施設の職員から24時間介護を受けられます

住み慣れた地域で家族のように暮らす

左より、横田ホーム長、児玉充江さん、村越介護士。
「暖かくなったら自宅に帰ろうと思っていたけれど心地よくってずっと住むことに」と児玉さん

児玉充江さん(78)は入居して4年になります。脳梗塞で入院した児玉さんは、退院時が厳冬期だったため、1人暮らしの自宅に戻るのを心配したお子さんがサンライズホームを探してくれました。 「暖かくなったら自宅に帰ろうと思っていましたが、ここが居心地よくてずっといることになりました。住み心地は最高。もう大きくて寒い自宅には戻れません」と笑います。自宅は残しているため、月に数回、歯科に通うときに自宅に立ち寄って掃除をしたり、近所の友達と会ったりしています。

「秩父から離れたくない。人も温かくて、面倒見がいいですよ」。ご入居者どうしも仲が良く、地震があった夜は一緒に過ごしたり、車いすの方の手助けをしたりと、皆が家族のように暮らしています。入居したときに使っていた杖も、今は不要になったとのこと。「なるべく毎日レクに参加して、リハビリ機器も全種類使っています。元気でいたいですからね」。

お天気のいい日は、建物の前をウォーキング。これが元気の秘訣
お日様がたっぷり入る、2階の団らん室。まさに“サンライズ”ホーム。
このスペースで映画鑑賞会などを開催しています

居室(18.83㎡の個室タイプ)には、トイレ、エアコン、照明、カーテン、テレビがついています。要介護なら、介護ベッドは介護保険でレンタルが可能。共同浴室は、9時~16時まで利用できます

家庭的なプロの味を毎日食べられる幸せ

今日のメニューは、酢豚、春雨の中華サラダ、ピーマンとエリンギの炒めもの、わかめスープ、デザート

サンライズホームで定評があるのが、食事です。地元で飲食店を経営する井出マサ子さんと娘の市川冬子さんがつくる料理は「とにかくおいしい」と入居者が口をそろえます。 「オヤノコト」編集部も試食させていただきましたが、味にメリハリがあって、彩りも美しい。施設の食事というとどうしても画一的になりがちですが、こちらの家庭的でありながらまねできないプロの味に、好評なのが納得だと一同うなずきました。

こだわっているのは、「煮物はきちんとアクを取る、湯がくものはしっかり湯がくなど、手間暇をかけて、一つひとつ手づくりすること」(井出さん)。直売所で仕入れる新鮮な秩父産の野菜、秋田から届く精米したてのお米も自慢です。ご入居者の誕生日にはお赤飯を炊いて、皆さんで祝うというのもうれしいですね。味も心遣いもまさにアットホームだと思いました。

左より、調理スタッフの市川冬子さん、市川タマエさん、調理師の井出マサ子さん
対面式なので、入居者の方の様子も確認できます

[サンライズホーム]
■所在地/埼玉県秩父市山田191-1■交通/秩父鉄道線「大野原」駅から 徒歩 30 分(駅からの距離約1.6㎞)■類型/サービス付き高齢者向け住宅※2023年5月、サービス付き高齢者向け住宅(特定施設入居者生活介護)に登録■居住形態/賃貸借契約■利用料の支払い方式/月額払い■入居時の条件/①単身高齢者世帯②高齢者+同居者(配偶者/60歳以上の親族/要支援・要介護認定を受けている60歳未満の親族/特別な理由により同居させる必要があると知事等が認める者)(「高齢者」とは、60歳以上の者または要支援・要介護認定を受けている60歳未満の者をいう。)■居室区分・全室個室(18.83㎡)※1人部屋■運営/株式会社MKM(三上医院)
更新日:2023年5月8日

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