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バリアフリー・ライフを応援する生活情報誌「WE’LL(ウィル)」創刊。その後、高齢者社会にスポットを当てた「オヤノコト」をキーワードとしたフリーペーパー、メディアサイトの運営を行っている。
先日、都内在住の「オヤノコト」世代の方から、父親の今後の暮らし方について相談があった。 相談者の父親(80歳代・自立)は、関西で1人暮らし。最近になって体力の低下を感じるようになり、このままの生活を続けさせることに不安を感じたため、これからの住まいについてどうしたらいいかという相談だった。
今回の相談者の迷いは、施設等への入居を考えた場合、
●父親の暮らす地元で探すべきか、それとも
●東京に呼び寄せるべきなのかということ。
仮に、自分たちの家の近くの都内周辺の施設等に入居した場合、地方から転居してきた父親が新たな環境に馴染めるのか? さらに、父親の理解を得るためにも有料老人ホームへいきなり入居させることは避けたいとのこと。
そこで、「オヤノコト」パートナー相談員がアドバイスしたのは、今後加齢とともに健康状態が変わり、施設等に入居してからも家族に立ち合いや付き添いを求める場面が増えること、緊急で駆けつけなければならない状況も起こってくることを想像すると、やはり都内周辺の施設等、特に〝自立者向け〟のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の利用が望ましいのではないかということである。
今回サ高住を推した理由のひとつには、基本的に賃貸住宅であることから一般的には(敷金は必要だが)毎月の家賃とサービス利用料金を支払うだけで利用できるので〝入りやすく出やすい〟ということからだ。
〝出やすい〟ことで、もし父親がどうしても馴染めないのなら、その時は別のサ高住に移るか、関西の自宅に戻ることが容易になる。従って、自宅に戻れる可能性も残すことで「片道切符」ではないことが父親の理解を得られやすいのではないかと考えたからである。
つまり、呼び寄せても、結果として親世代のストレスを溜めるだけの結果となってしまうこともあるから、帰れる場所を残したまま施設入居をトライアルしてみるのも一つの手であろう。
もちろん、実際にサ高住を探すにあたっては、ウェブや資料だけで決めるのではなく、必ず見学することが大事であることは言うまでもない。
=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。
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