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バリアフリー・ライフを応援する生活情報誌「WE’LL(ウィル)」創刊。その後、高齢者社会にスポットを当てた「オヤノコト」をキーワードとしたフリーペーパー、メディアサイトの運営を行っている。
新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが増え、より効率的な仕事の進め方へとシフトチェンジしてきたのは良いが、ついこの前まで話題になっていた「人生100年、老後のお金2000万円」の問題はどこかトーンダウンしたかのような雰囲気でもある。
だが、実態としてはますます厳しい状況が迫っていると考えられないだろうか。
私は「2020年代に入ると介護離職問題が本格化する」と、拙著『気になる介護・施設・仕事・お金のこと そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)でも書いてきたが、今はコロナ禍で多くの社会課題がサブマリンのごとく水面下に潜んでしまっているように思う。
高齢者の貧困率が高くなってきていることは以前も書いたが、介護離職、老老介護、老後破産といった介護に絡むリスク、それ以外にも中高年の引きこもりは以前の政府の発表でも60万人と推計されているし、ミッシングワーカーといって、失業者としてカウントされない失業者が100万人を超えるともいわれている。
やはり、目の前には老後のお金の問題や介護に関わるリスクが潜んでいることを忘れてはならないだろう。
だが、そういう先が見えない時代に入り、われわれはますます保守的になり、守りに入っていないだろうか? 厳しい時こそ、楽観的なくらいに大胆かつスピーディーに過去を捨てて、自分らしく生きる道を探してみてはどうだろう。
先日、ミュージシャンでバイクショップオーナーの佐藤秀光さんを取材してきた。
佐藤さんは1951年生まれの69歳。「クールス」(日本を代表するロックバンド)のリーダーでありドラマー。そして、もう一つの顔はハーレー&トライクのカスタムビルダーだ。
東京都江戸川区の亀戸にある「CHOPPER」というショップのオーナーとして活動しているが、これまで紆余(うよ)曲折ある人生を送りながらも、ミドル世代に向けて「自分を信じて挑戦しろ」とげきを飛ばす。
そして、「これまで培ってきた信用を武器にチャレンジすべきだ」という。
人生100年、最終コーナーをどう駆け抜けるかが重要だ。こんな時代だからこそ、過去にこだわらずに挑戦する必要もあるのかもしれない。
=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。
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