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バリアフリー・ライフを応援する生活情報誌「WE’LL(ウィル)」創刊。その後、高齢者社会にスポットを当てた「オヤノコト」をキーワードとしたフリーペーパー、メディアサイトの運営を行っている。
昨年から安否確認サービスに参入した大手企業の担当者が訪ねてきた。
投入したサービスが軌道に乗ったのだなとピンときたが、予測は当たり、「こういうサービスは市場が無いんですね」と投げやりに。
「離れて暮らす親が元気でいるか?」を見守るサービスは数十年前からあるがほぼ商品化しては消えていくというケースを見てきた。
仮に存続していても、当初の目標に遠く及ばずと言った所か。
もっとも、過去にリリースされ継続しているようなサービスでも、常に新鮮に記事として取り上げられたりしているのを目にすることも多い。
なぜ「安否確認サービス」は軌道に乗りにくいのか?
理由はさまざま、高齢の親の想いと、子の想い、そして作り手の想いに齟齬があり、お互いを理解しようという姿勢がないからであろう。
親からしてみれば、80歳になろうが、90歳を過ぎようが、元気でいれば子供に監視されるのは嫌だという人は多い。
何か事が起きてしまってもそれを救助するサービスまで完璧に網羅し、且つ煩瑣な手続や料金が割安などと言ったいざとなった時に命を救えるサービスなどあるのだろうか。
毎月のなにがしかの出費に関わらず、安否確認サービスを導入の決定打に欠けているしお金は「親、子どちらが払うのか?」という課題もある。
「介護離職に備えよ」とはこの連載のタイトルだが、人はいざとならないとなかなか動かない、それが介護離職を増やす原因にもなっていることは以前から指摘していることだが、
既存のサービスも詰めが甘いものが多く、介護離職を予防できるという側面を持ち合わせていながら、知られない、知られても導入に至らない、そんな商品やサービスが多い。
そろそろ、あらためる必要があるのでは無いか・・・。
=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。
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