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バリアフリー・ライフを応援する生活情報誌「WE’LL(ウィル)」創刊。その後、高齢者社会にスポットを当てた「オヤノコト」をキーワードとしたフリーペーパー、メディアサイトの運営を行っている。
先日、「親の家の片づけに本当に苦労した」という人の話を聞いた。
都内の大手メーカーに勤める50代の男性Fさんは、普段は仕事が忙しく、兵庫県の実家に帰省するのは、年1回か2回程度。80代の母親、5LDKの実家に一人暮らしだったが、不自由なく暮らしている様子だったのであまり気に留めていなかった。
ところが、今年に入り母親が体調を崩し、一人で暮らし続けるには不安を感じるようになり、都内のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に呼び寄せることに。ところが、そこから実家の片づけが始まり、大変な苦労をしたのだという。
5LDKの実家は納戸や押し入れ、物置など、収納場所が多く、その全てにモノがぎっしりと詰まっていた。その中から、新居に持って行くモノを選び出さなければならない。
入居までは約2ヵ月程度しか時間がなく、体調を崩した母親ひとりで実家の片づけから引越し準備まで到底できるものではなく、Fさんは仕事の合間をみて、東京から兵庫県の実家に通い詰めて片づけをしたという。
土日や祭日はすべて実家での片づけに費やし、それでももちろん足りないので有給休暇などもフル活用したが、今思い出しても仕事と実家の片づけの両立は厳しかったと回想していた。
5LDKからワンルームのサービス付き高齢者向け住宅に引っ越すために、相当数の荷物を捨てなければならないのだが、母親が「想い出の品と取っていたものを捨てることを躊躇し、迷うことが多々あったそうだ。
もちろん、情け容赦なく捨てさせたというが、さすがに、母親の想い出の品をゆっくり考える時間を渡せずに、短期間で捨てさせてしまったことは、今となっては申し訳なかったと回想していた。
「介護は突然やってくる」と言うが、親が施設などに入居したり、子どもの家に引っ越す場合、必ず起こるのが実家の処分と片づけである。親が高齢になると、いつかは想い出の詰まった実家を、自ら片づけなければならない現実に迫られる可能性は誰にでもある。そのとき、どうするか・・・親の意思を事前に聞いておくことも大切だ。
=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。
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